わが子の通う、とあるイギリスの公立小学校の話。学校指定のトレーナーを忘れて帰ってきたことがありました。タグにマジックペンで名前を書いてあったのですぐに出てくるだろうと安心しきっていた私。
さっそく翌日、「教室にトレーナーの忘れ物はありませんでしたか?」と先生にきいたところ、「〇〇に忘れ物BOXがおいてあるから、そこで確認してみてね」とのお返事。学校に子どもを送ったその足で忘れ物BOXへと急いだところ、そこにあったのは、大きな4つの段ボールに山盛りあふれた忘れ物。
何に驚いたかというと、全学年の忘れ物がすべてそのBOXに集約されていたということ!日付も、場所もなければ、モノによる区分けもない、とにかくすべてが突っ込まれているという、まさにカオス状態。
ちなみに、中身はというと、学校指定のトレーナー・フリース・体操袋、本、私物の水筒・リュックサック、サッカーボール、お弁当箱、パン、サンドイッチ・・・
中身が入ったままの水筒、それはまだしも、パンやサンドイッチはいったいいつのもの?何日も前のものではないでしょうね?といっても、私が行ったのはわが子を学校に送り届けた直後の朝イチの時間。つまり、どれほど早く見積もっても昨日のお昼用ということ。これを取っておく意味はいったいどこにあるのでしょうか。せめて、食べ物関係と、それ以外は分けるべきでは?と言いたくなるところをぐっと我慢。
さらに、たくさん突っ込まれている哀れなお弁当箱…まさかいつのものか分からない中身が入ったままではないでしょうね!?(There are a number of lunchboxes in lost property…だから早くチェックするように、といった注意喚起メールがきていたため、その可能性は大なのですが)
そんな中をかきわけかきわけトレーナーを探していくのですが、どこをどう探しても、見つからないのです。アルファベットで書いたから似た名前の子が間違えて・・・というのも、日本人の名前は違いが分かりやすいものですし、その可能性はないはず。
どうりで、うちの子が昨日教室にトレーナー忘れて・・という話をしていたら、現地のママさんが「昨日?当日中に取りに行かないとだめよーなくなっちゃうわよ!」とアドバイスをしてくれたわけです。名前が書いてあってもタグを切って持ち帰ってしまう人もいるそう。せっかく新しかったのに、と後悔しても後の祭り。
ちなみに、わが子のトレーナーは£10以下とリーズナブルなものだったので諦めもつこうというものですが、Ofstedで栄えある最高評価’’Outstanding’’を獲得している近くの学校では学校指定のブレザーのお値段がなんと£30!そして、そんな学校であっても、無くしたものは全学年が同じ忘れ物BOXにつっこまれ、名前を書いてあってもモノがなくなることがあるというから、なんとも恐ろしい事です。
それにしても、なぜ、全学年BOXなのか、という疑問は残るわけですが、私の個人的な考えでは、学校全体の清掃は外部のクリーナーさんを雇っているからではないか、という結論に。日本の小学校では、自分たちの教室は自分たちで掃除していたので(きっと今もそう、ですよね?)、この教室の忘れ物は教室内の忘れ物BOXに、ということが簡単にできるのですが、恐らく教室から何からすべての清掃を外部の業者さんに任せている関係で、このような細かな区分ができなくなっているのではと思うのです。
いずれにしても、「学校にモノを忘れない、忘れ物をしたらその日中に探し出す!」基本中の基本ですが、その大切さを実感した出来事でした。皆さんも、ゆめゆめ忘れ物などなさいませんよう、お子さんのお迎え時には目を皿のようにして(!?)チェックなさってくださいね。
ちなみに、名前をいちいち書き入れるのは面倒という方には、これがお勧めです。
好きなモチーフやフォント、名前を入力して注文すれば、シールのようにぺたっとワンタッチで貼り付け終了。ネットにも入れずにがしがし洗濯しても、取れる気配がありません。さらなるポイントは、モチーフがあるということ。名前だけのタグよりも取られにくい気がして、気に入っています。こちらにしてからは、今のところ被害なしですが、果たしていつまで記録更新なるか、乞うご期待!?