イギリスの公立小学校の教室にて~子どもたちのGood Behavior – Positive Behaviorを促進する方法とは?

シューティングスター、グリーンフェイス、オレンジフェイス、レッドフェイス…なんのことやら、ぴんとくる方はいらっしゃいますでしょうか?

色々なやり方があるようですので、これから述べるのは、わが子の通う、とある公立小学校での取り組みという点をご了承ください。わが子の教室では、入って正面・ホワイトボードの横というひときわ目立つ場所に、以下のチャートがでかでかと貼ってあります。

毎朝、子どもたちが登校すると、にっこり笑顔のグリーンフェイスの部分に、クラス全員の子どもたちの顔写真がマグネットで貼ってあります。教室内の備品をきれいに片づけた・お友だちに優しくした・授業をがんばった・・・などなど、大きなことから小さなことまで、良い行いをした子は、グリーンフェイスの上のシューティングスターに自分の顔写真付きマグネットを移動できるのです。続けて再び、良い行いをすればさらに上のabave shooting starへ移動できるというわけです。

逆に、お友だちを叩いたり、悪口をいったり、お片付けをしない、授業を邪魔する…などよくない行為をした場合には、笑顔のグリーンフェイスから無表情のオレンジフェイスに、続けて悪い行いをしてしまった場合には悲しい表情のレッドフェイスになってしまうというわけです。

もちろん、一度悪い行いをしてしまっても、善い行いをすれば上昇しますし、その逆もあり得ます。(その点が、柔軟で良いですね)

わが子をお迎えにいくと「ママ―、今日はシューティングスターだったよ!」と言われて最初は「?」をぽかんとしていたのですが、だんだんと事情が呑み込めてきて、「それはすごいねぇ、何があったのかな?」「今日はね、お友だちのお片付けもいっぱい手伝ったんだ!」などと会話がかみ合うようになってきたのでした。

毎日子供の世話に追われているためか、ついつい何か事が起こったときにだけ「なにやってるの!」「ちゃんとしなさいっていったでしょ!」と声を荒げてしまいがちな子育て時期。ネガティブな部分にだけ発言をするのではなく、逆に、「妹や弟にやさしくしてくれてありがとうね」「いつも手伝ってくれて助かるよ」「早くご飯を食べられたね」などポジティブな部分もきちんと見ているんだよ、がんばりを分かっているよ、と伝えることは大事なことですね。

もちろん、なんでもかんでも褒めればよいというわけではありませんし、誉め言葉だったりシューティングスター欲しさといった「目先の報酬目当て」にならないよう、バランスをとった声掛けが必要だとは思いますが、そこさえクリアできれば素晴らしいものだと感じた方法だったのでした。

ちなみに、「善い行いをしたよ!だから私/僕をスターにしてね、と先生にいわないといけないの?」と無粋な質問をしたところ、「ううん、いいことをすると先生たちがちゃんと見てくれてるんだよー♪」ということだそう。我ながら恥ずかしい質問をしてしまったとしばし反省。授業だけでもお忙しいでしょうに、子どもたちの振る舞いをよく見守って下さっていると思うと頭が下がります。

余談ですが、ちゃっかり勝手に自分でシューティングスターにマグネットを移動させたりするお友達もいて、先生にばれるとレッドフェイスに降格されてしまうのだとか(笑)

いよいよ来週からはハーフターム。先生方も良い休暇を過ごしてリフレッシュされますように。

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