イギリスの5月最大のイベントといえば、なんといってもチェルシーフラワーショーでしょう。何年越しかの夢が叶い、2019年英国最古&世界最高峰とされるチェルシーフラワーショーを訪れることができました。(訪問日は最終日5/25)正直なところ・・・日本にいた時にはお花?ガーデニング?全く興味ありません!といった人間でしたが、緑あふれるイギリスでの生活&『フラワーショウ!』という映画を観たこともあって俄然興味がわき、いつか必ずや訪れたい!と思っていたのでした。というレベルの人間ですので、むろんガーデニングに詳しいわけでもなく、お庭があーだこーだなどと差し出がましいことは申せません!が、これから訪れる方が知っておくと良いかと思う点を以下に記載したいと思います。
余談ですが、せっかくChelsea Flower Showを訪れるならば、実話をもとに製作された『フラワーショウ!』という映画を事前にみておくと、多少なりともイメージがわきます。ここに出展できるということがどれほどの栄誉なのか、初出展の方々のスポンサー/資金集めがいかに大変なことか、などの実際の苦労も描かれており、華やかなショーの舞台裏がのぞけて興味深かったです。(人間ドラマ部分の描写はイマイチな印象がありますが・・・それを差し引いてもお勧めします)
人気の日程は?
やはり植物の状態が一番フレッシュな初日が大人気。開催日の初日から順に、そして夕方から入場できて料金がお得な半日券も、全日件と比べ早く完売していきます。5/21-5/25の会期ですが、最初の2日間はRHS会員限定公開日となっています。
公式サイトで最終的に全日程が完売したのは5/16頃、とはチケット購入を最後まで迷って駆け込みセーフで購入した友人の談。最後まで残っていたのは、最終日のチケットだったそうです。ちなみに、前日券と午後からの半日券の2タイプがありますが、最終日だけは全日入場券のみです。
チケットの購入先は?
様々なウェブサイトから購入できますが、一番安価なのは、公式サイトです(注・私個人調べ)。他サイトは悪質なほど高価な値付けをして残り僅か!などと購入をあおっていたり(苦笑)事前に公式サイトで一定数を購入して、公式サイトで売り切れたと見るや値を釣り上げたのでしょう。。。HISなどの日系旅行代理店でも取り扱いがありましたが、値段は公式サイトの倍ほど。(それでも、上記の悪質なサイトと比べれば良心的なお値段です)
日本語ウェブサイトで購入したい、その他に何か特別なオプションが必要、などあれば話は別ですが、チケットだけの手配ならば、売り出し後、公式サイトからご自身で手配するのが一番よいのではないかと思います。
チケットの値段は?
私が購入したのは最終日の全日券で、67.75£でした(boking fee 0.75£および、 Transaction Fee 1£、合計68.75£ 1£=140円換算で9625円、なかなかぐっとくるお値段です。購入したのは4月末。5月以降は公式サイトもチケット値段を値上げしますよという通知がメールできて、慌てて購入したのでした)。ちなみに、昨年が65£、一昨年が63£だったので、順調に値上がりしていることになりますね。きっと来年も値上がりするのでは・・?とは勝手な予想にすぎませんが、どうでしょうか。
子どもは入れるの?
残念ながら、5歳未満の子どもは入場不可。5歳以上のお子さんは、大人と同料金でチケットを購入すれば可能です。最終日の様子ですと、5-6歳の小さなお子さんはみかけませんでしたが、7歳~10歳ほどと思われるお嬢ちゃん、お坊ちゃんをちらほらみかけました。おじいちゃんやおばあちゃんに連れられてファミリーで来るという・・・さすが全世界から富裕層が集まるイベントと呼ばれる所以?!当然のことながら、我が子らはお留守番でした。
チケットの売り出し時期、購入時期の目安は?
RHS Flower Shows 2019 tickets now on sale! というメールが届いたのは昨年2018年の9月7日。かなり前から売り出されています。はっきりと記憶&記録していたわけではないのですが、ご参考までに、3月初めはすべての日程でチケットに余裕があり、中旬ごろには人気の日程が一部完売、4月に入ると最終日以外は品薄に・・・5月は最終日のみが余っている、という感じだったと思います。何度か訪れている方によれば、3月中にはほとんど売り切れてしまうわよとの助言もありましたので、販売ペースはその年によって異なるのかもしれません。
どんな服装でいけばよい?
服装は、お好きなものを。お洒落している方もいれば、綺麗目ではあるもののカジュアルにTシャツとパンツスタイルの方も多かったです。ただし、高いヒールの方はほとんどいらっしゃらず。 というもの、 comfortable footwear で来た方がよいですよ、というアドバイスメールがわざわざ前日に届いたくらいなのです。 平たんな道ばかりではないですし、会場内はとてつもなく広いですので、足元は必ず履きなれた歩きやすい靴で行きましょう。かくいう私は、なんだかんだで5時間近く滞在したのですが、まさに足が棒のようになりました。(スニーカーだったにもかかわらず、です!)
食べ物・飲み物は?
会場内では食べ物も飲み物もたくさんのストールが出店しているので、現地調達で困ることはないでしょう。たいして並んでもいませんでした。飲み水を無料で補給できる場所もあるので、水筒持参でもよいでしょう。また、サンドイッチなどの軽食を持ち込んでベンチや芝生で召し上がっている方もたくさん。会場内には歌やダンスの特設ステージもあるので、その付近の芝生では Pimm’sやビール片手にのんびり過ごされている方々も多かったです。
ちなみに、ウェッジウッドのコンサバトリーがあるのですが、そこでは紅茶の試飲ができます。何種類もありましたが、暑い日でしたので冷たい紅茶(ストロベリー&キュウリ)を選び、アルコール無しのプチ Pimm’s気分を味わえてリフレッシュできました。 さわやかでこれからの季節にぴったりかと。
混雑具合は?
最終日に訪れましたが、おそらく会期中で一番空いている日なのではないでしょうか?駅から皆が同じ方向に進み、文字通りたくさんの人が入り口に向かってはいたものの、列はどんどん前に進んでいくので、並んだともいえないほど。あっという間に入場できました。(入場したのは10時過ぎでした)ちなみに、入場に際してカバンの中身を見せるセキュリティチェックがありました。
フラワーショーの一番のハイライトともいえるのが、モデルガーデン。大きさによって3つのカテゴリに分かれていて大きいものから順に、11のショーガーデン、9つのスペーストゥグロウガーデン、6つのアーティザンガーデンという具合に分類されていました。
最終日だったのもあってか、相当混んでいるガーデンでも2重か3重程度の人垣で、5分ちょっと待てば最前列で見られました。とはいえ、例外的に混雑していたのが、以下2つ。
Green Switch /石原和幸さんの庭
モデルガーデンの中でも突出して混雑していました。その理由が、なかなか人垣がとけないのです・・・人気ぶりが伺えます。しっとりとした苔の感触が今にも伝わってきそうなほど。ガーデニングど素人の私も、すっかりファンになってしまいました。
Back to Nature /キャサリン妃デザインの庭
なぜ、一番最後にきてしまったのだろうか・・・と激しく後悔したのが、このお庭。方向音痴の私が、広い会場を歩き回り、ほぼ全てのモデルガーデンを見た最後の最後に、ここに到着したのでした。45分待ち。残念ながら体力および時間切れでした。周りをぐるっと回って中の様子を想像するのみ。なんとも悔やまれます。
会場内で携帯の電池がなくなってしまったら?
慌てずにインフォメーションセンターへ行きましょう、携帯の充電ができます。充電中は会場をみてきていいわよ、との優しいお言葉もかけてもらえます。(別にロックがあるわけでもないですし、誰かが責任を持って見張っているわけではありませんので、自己責任です。一応ブースの入り口に受付の方がいます。)私も含め、ほとんどの方が、携帯を置いて会場に戻っていかれました。チャージ代として、任意で2£の寄付をどうぞという募金箱が設置されていました。
最終日に訪れてよかったことは?
想像となりますが、おそらく他日程よりも混雑していないためゆっくり見られること。2019 Chelsea Flower Showというロゴ入りのグッズが全て半額で売られていました。だからといって大量買いするわけではありませんが(笑)ちなみに、トートバッグを一つほしいなぁと思って探したのですが見つからず、売り場スタッフの方にきいてみたら、今朝完売したわよ!とのこと。残念だけどもうないわ!ときっぱりと言われたため、あきらめてレジに並んでいると・・・なんと目の前の女性が今朝売り切れたはずのトートバッグを手に持っているのを発見、それどこで見つけたの?ときくと、あっちの奥にあったわよーとのこと。人混みかきわけて行ってみると・・・おおー、確かにあるではありませんか!嬉しいけどなんだかなぁ、まあ、イギリスではよくあることですね。
会場内ではエコバッグを配布しているブースがあります。このほかにも配っているのを見かけましたが、最終日だからでしょうか、おそらく在庫切れという理由で配布終了のブースもありました。
ちなみに、もしフラワーショーのプログラムを購入されたい方で、最終日に訪問される場合には、必ず入場時点で購入した方が良いと思います。午後には売り切れていました。
会場以外の見どころは?
スローンスクエア駅周辺のお店のショーウィンドーです。フラワーショーに行かれる方は、当日はとにかく会場を目指すと思いますが、帰りに気力と体力があるならば、駅周辺を寄り道してみると面白いです。各店が趣向を凝らして素敵な装飾をしています。フラワーショーには行かない方でも、この時期にこのエリアをお散歩するだけで会場の熱気が伝わってくるはずです。
以前、フラワーショーの前日に通りがかったことがあり、その際に各お店の前のディスプレイができあがっていく過程を目にすることがありました。高価な花材をふんだんに使ってゴージャスに仕上げていく様は圧巻で、目も心も奪われること必至。時間があればずっと見ていたかったほどです。
以上、思いつくことをまとめてみました。 とにかく、モデルガーデンを見るだけでも駆け足で2~3時間はかかりますし、中央パビリオンを入れれば少なくとも3~4時間ほどの時間は必要だと思います。 園芸用品のストールなどもたくさんありますので、お土産も探したい、などとなると、時間はいくらあっても足りないでしょう。
ガーデニング好きの方はもちろんのこと、イギリスのお庭もちょっと気になるわ~という方も、機会がありましたらぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。